| 歌っていて苦しいのには原因がある
毎日一生懸命練習しているのに、2,3曲でノドが枯れたり、ある日突然歌えなくなったり… 講師の経験をふまえ、歌っていて苦しくなる原因をまとめてみました。
| 準備運動は念入りに
喉だって筋肉で動いている
意外と忘れている方が多いのが、歌う時にも筋肉は動いているということ。歌は喉まわりの筋肉だけでなく、腹筋、背筋、横隔膜など思っているよりもたくさんの筋肉を使っています。高音を出したり、長時間歌おうとするならば、多くのエネルギーを使いますし、筋肉の運動量も多くなることはわかりますよね? 歌う時に準備運動をされない方はまず全身のストレッチと喉周りのウォーミングアップを習慣にすることをオススメします。
| 無理な呼吸
呼吸は発声の90%を占める
歌うことに意識を取られて、呼吸をおざなりにしている方が多いのですが、私たちは声を出すという運動をする場合、必ず呼吸を使っています。それは話すときも歌う時も同じ。歌う時でも、伴奏に合わせて呼吸をするだけで歌いやすくなる場合があります。
| 体のバランス、内臓の位置のゆがみ
立ち方・噛みクセ・座り方、歯並び
声を出す作業が全身運動であるがゆえに、ある程度歌いやすい姿勢、フォームというものがあります。しかし本人の持つ習慣やクセのせいでバランスが崩れている場合、重心や筋肉、内臓のバランスの乱れから、歌いやすい姿勢を作りにくいこともあります。これは顔の筋肉にも言えることで、歯並びや噛みクセ、歯軋りやいびきなどでも筋肉のコリや硬直に個人差がでると言われています。
| 意気込まない・いっそ歌わない
精神状態はそのまま声に直結
歌を上手く歌うことに捉われすぎて、ここが高いんだよな~とか、自分の声がな~なんて気が滅入る事もあります。そんな時に、”意気込みすぎて” 歌うことに緊張感を覚えたりすると、筋肉が硬直し歌いづらくなる場合があります。
またプライベートな事でも疲れてしまったり落ち込むことがあったときに、”歌うのが苦しい”と思うこともあるでしょう。歌が救ってくれることもあるかもしれませんが、”苦しい”くらいなら、歌いたくなるまで歌わなくていいです。聞かなくてもいい。自分の中から生まれてくる ”いま、なんか歌いたいわーーー!!!!”という気持ちのエネルギーが湧き上がってくるのを待ちましょう。(※プロはなかなかそうも行きませんが。)
| 常識だと思っていること
歌のモノサシは経験値
誰かが言ってた、そういうものだと思っていた、やってはないけど聞いた、など。最近は情報があふれ取捨選択が難しくなっています。食べ物と同じように、誰かには合ってもあなたには合わない(あるいは間違って習得したかもしれない)練習法だってあるかもしれません。取り入れてみて、合わない場合は潔く次へ、あるいは何が合わないのか専門家へ相談してみる、そんな柔軟な考え方があなたの歌を変えてくれるかもしれません。
| 好きなものなら大切に扱ってほしい
なにを習得する上でも必要なこと
歌に対するイメージは人それぞれ違うかもしれません。コンプレックスで話すことも消極的だったり、歌がうまくなったらモテるかも?と期待していたり。本気でこの声を仕事にしたいという方もいらっしゃいますね。目的や方向に関係なく、好きなものだから改善したい欲望が表れるのではないかと思います。だからこそ、好きなものを大切にする姿勢や関わる人への配慮、歌える体を持っているありがたさといった心持ちは、なにを習得する上でも必要ではないかと考えます。
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